インド カルカッタ2 サトシという名の男

 この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

 『サトシ』ちょっと前(2000年頃)から世界で有名になった名前だ

これは”ポケモン”が世界を席巻している頃と重なる

各国でテレビ放映as soon as 瞬く間に世の子供達のハートを

鷲づかみしていった ポケモンの人気たるや 数ヶ月ぶりに戻ってきた

イタリアではその間にバンビーニはポケモンに陶酔していた

たった数ヶ月の出来事 その後行くところ行く場所には

ポケモン ポケモン風なものを見てきた 世界がポケモンに

あやかっていたと思う

 その当時(2000年頃)ポケモンといえばピカチュウしか知らなかった

(今2010もだけど)南米を旅していたとき(2001年)ある日本人と

ツルんで現地の人と仲良くなると きまって彼のほうが受けがいい

すぐ名前を覚えてくれるのだ 決して”カツミ”も言いにくいわけでは

無かったと思うが いつもちょっぴり悔しい思いをした

彼の名は『サトシ』 聞けばポケモンに出てくる名前らしい

ワールドワイドに子供達の世界では『サトシ』は『ヨーコオノ』より有名だった

 『サトシ』が世を席巻する前から世界のピンポイントで『サトシ』が有名な

場所がある カルカッタ(現コルカタ)だ サトシはインドの物産を

バイヤー&セールスしている ようは土産屋を生業としている

生粋(たぶん)のインド人だ モチロン 本名ではない

パラゴンというバックパッカーに有名な宿の前の路地に

小っさい店を出している インドを旅した日本人バックパッカーなら

一度は聞いたことがあると思う 色々なキャラの際立った人が

世界各地見てきたが 彼もその内の一人だ 

 サトシはインドに来る前から知っていた 旅人から聞いていたのだ

カルカッタでサトシと出会った というより サトシに逢いに行った

彼は聞いていた場所にいた 『サトシ?』 なんだか君づけは変だと

思ったし そもそもインド人そのものの顔に”サトシ”ってのも妙だった

声をかけると流暢な日本語で返事が返ってくる 『なんや?』

そうサトシは関西弁を操る 初めて彼を見たときより彼と話をした時

の方が衝撃は大きい 自分は関西出身ではないからちょっとした

アクセントの違いが判らないが 非関西人が関西弁を真似するより

サトシのイントネーションは関西人にしっくり来るのではないだろうか、、、

サトシ情報がここで出逢ってあまりに一致するので少し不思議な感動を

覚えていた ”サトシは有名だから逢ってみたかった” 見たいな事を

ズラズラ話したのだった 2人で話し込んでも日本人を分かる人が

サトシの前を通り過ぎようとすると 『よってって~』と声をかけていた

だからというわけではないが サトシは斜視(ロンパリ)だった

声をかけられても無視していく人には

『人と人との出会いは一期一会とちゃうんか~』

と無視する背中に大声を浴びせていた 振り向き驚く姿を見て

ほくそ笑む たぶんサトシの持ちネタの1つ 自分と会話に戻ると

『この目はロンパリちゃうで インドと日本を見てるからインパンや!』

とドヤ顔でニヤリ笑っていた たぶんこれも持ちネタの1つ

 

イラスト 山崎大悟

                                                                                   サトシにはカルカッタ滞在中毎日話しに行った サトシはバイヤー&
セールスマンなので会話にチョイチョイ巧みなセールストークをはさみ
真っ赤なかわいいウソを折り混ぜながら 旅人の心の余を巧くくすぐり
クロージングする 褐色のサトシは仕入れ値と売値の差を多く取ってみせ
黄土色の旅人(自分)は売り上げに貢献してみせた オープンプライスな中
自分が決め値段なのだが ただ又買っちゃったなぁ、、
青息吐息をしたのも事実だった

 それでもサトシとの会話は続き インドカルカッタの事を聞けば

いろんなことを答えてくれる どこに何が売っているか リキシャーの

おおよその適正価格(でも どうがんがってもインド人価格にならない)

ウ○コの拭き方by my left hand ベンガル語のエッチな言葉 

サーティーワンアイスがあること ステーキを出す店の肉は牛ではなく水牛

ヒンズーの神様の中ではお釈迦様はヴィシュヌ神の9番目の化身ということ

etc etc……..

 サトシとの会話はインドと日本のギャップを巧く中和してくれしばらくインドを

旅する生活力の基礎を学べたと思う インドで最初にお世話になった人となった

 サトシの個人情報はノラリクラリして本名すら解らないままだったが ある日

フトした弾みで恋愛話になり 『もうすぐ結婚するんや』 とすこし 照れた風に

見えて赤くなったか分からない顔を今でも時々思い出す

 もしコルカタ(旧カルカッタ)に行く事があったら サダルストリート 

パラゴンホテルの前にある小っさい店が開いていたら その前を

ウロウロしてほしい ロンパった”彦麻呂”似のインド人が流暢な関西弁で

話しかけてきたら これも一期一会と思いお土産の一つでも彼から

買ってはいかがだろう

 旅のおまめ

 リキシャー…..人力車のこと

 ヴィシュヌ……インド2大神のうちの1神 もう1神はシバ

2010-02-01 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed