中国 カイラス巡礼5 峠越え

この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

パキスタン側のイミグレーションで出国のスタンプを押してもらい バスは

和製ホール&オーツ(我々)を乗せて朝9:30を過ぎた頃中国へ向けて

出発した ジワジワ標高が高くなっていくと緑の優しい素肌感のある世界

から荒涼とした岩山を削った道が続き 無骨な漢(オトコ)の腕や足を彷彿

させる風景へと変わっていく 狭い山道の遥か下に錆びたトラックや

バスとおぼしき姿を拝み このバスは何事も無く中国へと着きます様に!!

を天を拝む 道幅が更に縮んでくると我がチッコイ肝っ玉も縮ませながら

バスはつづら折の道をガタガタ進む 耳の中が圧迫され いくらツバを

飲んでも耳が不快であった

フンジュラーブ峠が近い     フンジュラーブ峠 標高4730m

富士山より高く日本では体感出来ない高さだ 富士山の麓に住んでいながら

当時(1999)登ったことが無く いきなり4000m以上の高さを体験出切るのは

高山病というものがイマイチピンとこなく未知な高さが愉しみであった

なおもつづら折の道に我が肩を左右大きく揺らしながら進むバスの

視界が急に広がるとバスの速度がゆっくりになりやがて停車する

バスの乗客達がドカドカ降りていくのでそれに習って降りると

ひんやりした空気が我が身をぐるり包む 寒い!! 早速モモレンジャー

(本名 ミズキさん)から頂いたL.L.Beanのドカジャンが役にたつ

どうやらここがパキスタン中国の国境であるようだ まだ雪を頂く山に

山肌にへばりつく様に草花が咲いている ポツリ石碑がたっている

道側にはPAKISTANとウルドゥー語が刻まれ裏には中国と漢字が刻まれている

この石碑に代わる代わる記念写真を撮る

はしゃいでいたがバスでここまで登ってきたお陰で体力はタップシあるので

それほど空気が薄いとも思わない 再びバスに乗り込み一路中国最初の街

タシュグルカンへ向かう 中国に入ったという先入観があるせいか風景が

何処と無く違って見える 峠を下って行くとあれだけ緑や岩肌の色が

濃かった景色が徐々に湿度が失われバスの窓ガラスが急に埃で汚れたような

粉っぽい景色へと変わっていく(様な気がしてしょうがない)

あれだけバスが横に揺れ我がケツが左右に浮いていたのが小刻みに縦揺れに

変わっていく いくら息を飲むような景色でも ずーっと続くと飽きて

うつらうつらしているうちに中国側国境の街 タシュグルカン着

タシュグルカンという発音が中国にしては珍しいようにおもえたら

タジク族の街のようで中央アジア系の人達が住んでいるという

入国の手続きのため 中国ヴィザのとこを広げてボンヤリ見ていると

D.ホール(イトウさん)との出会いはインドの中国大使館だったな、、、、

と改めて思い出す 今日はここまで ということで宿にチェックイン

宿は今までと違い外見はしっかりしているが中身は面白みが無い

部屋には昭和30年代を彷彿させる象印的な魔法瓶とタライを小さくして白く

塗りました的は洗面器が異彩を放っていた その異彩に

イトウさんが「セヤセヤ!(そうそう)」と目を(更に)細くして[、、ごめーん]

感慨深そうに以前の中国を思い出しているようだった

この宿には食堂が併設されていて晩飯をここで頂く

ぶっきらぼうに渡されたメニューはもちろん中国漢字

チンプンカンプンだったJ.オーツ(自分)を横にD.ホール(イトウさん)が

「1个 青椒肉絲」「1个 这个」「1个 啤酒 」「二个 米饭 大」

中国語でオーダーしているのを驚愕と尊敬の目を向ける

この人はいったい何ヶ国語しゃべれるのだろうか、、、

自分も旅をしてきてメニューを見てなんとなくオーダー出来るような言葉が幾つか

身についたがこの時の主力語は中2の秋の英語力程度で解らないことが

ほとんどだったウルドゥー語も結局”シュークリア”(アリガト)

ぐらいしか覚えていなく改めて旅の心積もりが無かったことに少々落ち込み

乾杯の啤酒(ビール)が少しだけ苦い

それでも青椒肉絲(チンジャオロースー)に舌をbeat it させ 他の

料理(忘れました)になんだか急に中国に来たんだなあ、、、と

薄暗い食堂の天井を見て思っていた

もう 明日は カシュガル カイラスにどんどん近づいていく

旅のオマメ

「1个 青椒肉絲」「1个 这个」「1个 啤酒 」「二个 米饭 大」……チンジャオロースー 1つ これ 1つ ビール1つ ご飯大盛り 2つ

他の料理(忘れました)…..どうやら スープだった と イトウさんより報告あり 今思うとちゃんとしたメニュー選びだったなあ、、、

 

 

2012-08-09 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed