インド プリー1暴走バス プリーへ

 肌を刺す太陽光線 だだっ広いベンガル湾 浜辺に横たわるサメ郡 

インドの新婚さん 浜辺のトイレ 家カリー 魚くさい風 青汁色の海

そして波間に揺れる2つのオッパイ♥、、、、、、、ここでの思い出だ

 街の名は『プリー』なんとも可愛らしい名前だ インド東部北から南へ

ぬけるだだっ広いベンガル湾に面する小さい漁村

 ダージリンでの束の間の避暑から今度はベットリ ギラギラした太陽の

下でベンガル湾に体を任せてみたいと思った

 再びカルカッタ(現コルカタ)に戻った後 ブバネシュワルという街まで

列車でくだり そこからプリー駅までバスで行くことにした

 以前テレビでバスや列車の上(ルーフ)に乗客が乗っている光景を

たびたび目にしていた 目にするたびに憧れを抱いていた

 ルーフでマントで体をすっぽり覆い風で髪がバサバサになりながら

揺れるバス(列車)に身を任す 目を細くした先は今まさに太陽が

大地に沈もうとしている、、、、ドンヘンリーのハスキーな声で『DESPERADO

のメロディーラインが頭にリフレインする、、、、、(夢想)

 かっこいいではないか! 憧れる とても旅に似合うDeepなワンシーンだ

 ブバネシュワル駅を降りてバスのチケットを取れたのはいいが席番号が

記されていなかった 2時間ほどのバスの旅なので まぁ空いている席に

座ればいいのだろうと たかをグルグルにしてくくっていた

まぁ座れる席が無かったらバスの上(ルーフ)なんてのもいいかも、、、

鼻歌で『DESPERADO』のメロディーラインをなぞりながら ペラペラな

バスのチケットを折ったり伸ばしながらバスが来るのを待っていた

この時にも汗はじっとり浮かんでくる 今日もインドに降る太陽光線は大地を

カラカラにし乾いた風に砂埃を舞わせるのだろう まだ午前だ

 暫くすると埃と煙をまき散らかせながら砂埃で覆われたバスがターミナルに

入ってくる ターミナルで働くオッサンにチケットを見せ確認しバスに乗るも

ギッシリ人が詰め込まれたこのバスは落ち着いて腰を下ろせる場所は無かった

左右のシートはもちろん 中央の通路まで座っている 運転手の左後ろに1つ

シートを見つけヤレヤレと腰を落ち着かせるも先客がいたらしくその席の

オッサンが激しく自分を追い払う 席をおいやられ今度落ち着かせた場所

(ここから席と呼べない)はバスの運ちゃんの真横 既にバスは埃と煙を

巻き散らかせながらプリーを目指していた なんとも足場が定まらない

このバスの内部を巧く文章で表現することができないのが悔しくもどかしいが

バスの運ちゃんがギアを変えるたびにギアが自分の右足に当たり地味な痛みで

なんとも不快であった 速度を変えたりバックしたりで我が右足はガンガン   

ダメージをくらいジっと痛みに耐えていた バスは良く停車する

 このバスの恐ろしいところは人は乗ってくが一向に人が降りていかない

 どこをどう乗っていくのかどこをどうコンパクトにしているのか

判らないがバスは人を乗せていく

 やはりだったが自分の場所も氷河のようにジリジリ押されていく   前へ

 運転手のそばにいるだけで心が強くなれること      ではなくて

はばかれて足のダメージも耐えていたけれど ギアの横に落ち着かせた

右足もろとも運ちゃんより前に出てしまった さらにはばかる

 やはり視界の邪魔らしくしきりに何かわめきながら”頭を下げろ”的な

ジェスチャーをするのでこうなったらと思い さらに前へ移動しダッシュボードに

横たわる 運ちゃんははあきらめたのかそう言ってたのか もう なにも

言わなかったし こちらも もう どうでもよくなっていた

                   イラスト 山崎 大悟

 ところで船に乗ると席に座っているより甲板に出るとテンションは上がる

ロマンスカーなどのエンタメ系の列車ではなかなか1番前の席が取れないと聞く

いくらボッたくられると判っていてもヴェトナムのシクロやインドのリキシャーに

乗ってみたかった 搭乗する飛行機の席が窓側だったとしよう しかし その席

が窓と窓の間の席だったら窓側という席の価値が一気に下がった気がする

 ようは『移動(乗り物)時に風景の視界を遮るものが無ければ無いほど

その移動でのテンションはあがる』 ということだ マジョリティーな意見だと思う

 ダッシュボードに横たわり目の前はフロントガラス プリーまでの道のりの

景色に遮るものなし なんだか凄いぞ! 視界良好 しかし バスの運ちゃん

のかっ飛ばす速度では このバスの中で真っ先に即死 というスリリングに

バスは疾走する ダッシュボードという未知の聖域に”釈迦の涅槃姿”でこたえ

複雑な思いもしながらテンションはあがる  が ここはインド 暑い 自分の

横たわる聖域は空気の流れが悪く インドに降る太陽光線はフロントガラスを

スルーしここでも我がメラニン色素をジリジリ焦がしてくれる 体から汗の水分が

蒸発して塩の粉がふく 干物の気持ちを考えながらプリーまでは

あとチョイなのであった

旅のオマメ

DESPERADO…….EAGLESの代表曲の1つ リンダロンシュタットのカヴァーも素敵

釈迦の涅槃姿……..日曜のお父さんがノンビリするポーズ

2010-03-04 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed