インド バラナシ2 河の流れのように

この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

 カルフォルニアだったかカリフォルニアだったかコミニケーションだったか

コミュニケーションだったか刺客しきゃくだったかしかくだったか今もって

曖昧にしている言葉が多々ある

 バラナシも実はバナラシだったかバラナシだったか思い出す度に毎度

どちらだったか考える インドで1番長く滞在したのにもかかわらずにもだ

 今こうしてバラナシと書いてもあと数日過ぎればどっちだったか考える

のを繰り返す、、、、、必ず

 バラナシで目を真っ赤にしているサドゥーから 『ヘイ ジャパニー カム!』

と偉そうに呼ばれタバコと否なるものをよばれたり ラッシーというヨーグルト

飲料を極左にカスタマイズした翠色のラッシー(ストロング)を飲まされたり

一緒に包んでもらったクッキーを齧ってガンガーに跳ねる河イルカを眺めてたら

数週間がアッという間に過ぎていた

 バラナシにいると今までとは極端に行動範囲が狭くなる 更に刺激を

求め新たな所に行かなくてもガンガー沿いをブラブラしたり裏路地をウロウロ

しただけで大まかな括りのインドのイメージがそこかしこにあり ”旅の刺激”

という回路に負荷をかけてくれる

 ムンバイの街にあるマクドナルドでソフトクリーム(7Rs)をチビチビやりながら

避暑していると恰幅のいいインド人から ”インドを旅しているなら リシケシュ

は行ったか タージマハルは見たか?!”と矢継ぎ早に聞いてくる 

”これから バラナシに行くんだ!”というとイイ顔をせず

”もっと 良い所はある!!”と 力説された  

どうも巻き舌の英語にてっぷりした腹から出される声は威圧感が否めない

なんとも偉そうに言う オッサンの食べていたマハラジャバーガー(49Rs)

欠片と唾が自分の頭と顔に飛ぶ

 インドの金持ちはバラナシという街を快く思っていないのであろうか

正直綺麗な街ではない ガンジス河ばかりがTVでフィーチャーされ

外国人が抱く不思議大国インド≒ガンジス(バラナシ)で固められた

イメージを払拭したいのであろうか もっと見るべきインドは多くあるのだ!

自分もそう思う が それでもガンガー(ガンジス河)の磁場は旅人にとって

求心力はストロングだ

 ガンガーがゆっくり流れるバラナシは「欲と祈り」 「生と死」がぐるり見渡すと

そこかしこにあった

 ガンガーがパンパンに膨れた紫色の死体をゆっくり運んでいく  河の流れに反って泳ぐ子供達の後ろをゆっくり流れに沿って死体は流れていく

 

 死体は焼かれて骨になるものだと当たり前の日本にここでは焼かれず

そのまま河に流されることがある サルが亡くなるとここでは手厚く火葬

されているのにもかかわらずに

 ガンガーがパンパンに膨れた紫色の死体をゆっくり運んでいく  ガンガーの水面に河イルカの背中が時々見える傍を人の死体の背中が流れていく

 河の流れに人々の感心ごとは個人の未来であったり 来世であって 又

生活の糧や生活の営みであって 死体は無関心のように見える

 ガンガーがパンパンに膨らんだ紫色の死体をゆっくり運んでいく 観光客を乗せた手漕ぎボートに沿って死体はゆっくり流れていく

 いつか見た藤原新也の写真を思い出していた だらんとした人の死体に

犬達が群がっている 

 『ニンゲンは犬に喰われるほど自由だ』 写真にそんな一文が添えてあった

 ボンヤリと過ごしていく自分の日常に「死」 といのは荘厳であって尊厳で

あって「死体」は非日常であった なんとなく「死」というものに興味を持つのは

タブーを匂わせるなか それでも心の隅からこっそりヴィジュアルで見る

「死体」は美しく見せるものだったり 退廃的に思わせるものだったりで

「死」に対して幻想があり 「死体」に対しては遠慮があるように思えるなか

藤原新也の写真はただただショックであった 文もショックだった

非常識と思ったと同時にこんな写真と文を載せる藤原新也という人が

羨ましくも思った 「見る」事に刺激を求めていた当時この写真と文は

特に印象に残っている

 ガンガー沿いの街では子供の死や不慮による死は人生を全うできなかった

とされ火葬されない その代わりにそのままガンガーに流す そのことにより

魂は浄化され来世は幸せになると約束されているのだという

 身体は魂のクルタパジャマサリーみたいなものだろうか

死をもって魂の服を脱ぐ ガンガー沿いに住む人々の亡くなった人への

悲しみはどのくらい続くのだろう ガンガーが悲しみを癒してくれるのだろうか?

だとしたら このゆっくり流れる河はとても速い 、、、、と思う

 旅のオマメ

 ストロング……..マイルドもある

 河イルカ………..ネズミ色をしていた

 ムンバイ…………南インド最大の都市 インド映画ボリウッドが有名

 マクドナルド……..クーラーがガンガン効いている ファストフードショップだが来ている  人々は金持ちそうでした 

 マハラジャバーガー….ビッグマックのインド版 牛は神様なのでビーフ100%は無い マトン(羊)のパティ

 サル…….インドではサルはハヌマーンという神様

 クルタパジャマ……インドの男性の国民服 寝るときのパジャマはここかららしい

 サリー………インドの女性の国民服 

 

2010-05-19 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed