パキスタン ラホール1 悪名高き街

 この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

 ギューギューに揺れるミニバスの中 伸びたヒゲに手をやると 不安材料が

1つ減って安心する ナガイさんをチラ見する 人のよいナガイさんは ワァ 

メガネの奥がキラキラして(いるように見える)パキスタンに早くも興奮している

ようであった ヒゲはあまり濃くない、、、 イトウさんをチラ見すると荷物の件で

ご立腹なのか時にアゴを出して眉間にシワを寄せている 顔の50%は漆黒の

ヒゲに覆われている、、、、狙われるとしたら 自分かナガイさんだな、、、

そう思うと再びモジャモジャの不安が背後から襲ってくる

我々一行のモモレンジャーとキレンジャーは澄ました顔をしていたが

”女性が1人も歩いていなーい!”と外を見て言っていた 彼女達も又女性

なりの不安を抱えているのだろう

 無事パキスタンに入国しワガという小さい街を出発したミニバスはラホール

という街に向かっていた ラホール パキスタン第2の都市 そして治安が悪い

と言われる都市 インドから陸路でパキスタンに入ると必ずこの街に寄ら

なければならない(たぶん) 又 逆も然り

 当時バックパッカーの間ではイスラムの世界では『ホ♥』 が多いと

囁かれていた イスラムでは同性愛がご法度だ 止めろといわれて燃える

恋愛と同じであろうか

 治安の悪いラホールという街は『ホ♥』の輩が多いという側面を持ち合わせて

いる と旅人の話からよく漏れていた 想像のラホールの街は側面が表正面

全面に出てきていた 都市伝説であろうが 泊まっていた宿で深夜熟睡して

いると カラクリ屋敷さながら壁が回転したり 天井の1部が開いて毛むくじゃら

の大男が寝込みを襲う(男性専科) という話のネタは”ラホール”で という

前置きが多かった(旅のコラム ゾっとする話 参照)

 チャダやタイガージェットシンは立派なヒゲを生やしていたが ’99年当時

インドの若者はヒゲを生やさなくなってきた と聞いていた(シク教は除く)

そう言われると若者達はヒゲを生やしているほうが少なかった 理由は

ボリウッド映画スター達がヒゲを落としていったからだ(と聞いた)

キムタクを真似したヘアスタイルが流行るのと似ている

しかしパキスタン(イスラム)ではヒゲは男のシンボルであって ヒゲが無い

男は 女々しいとか オカ♥  などと言われ また ホ♥の格好の餌食である

らしかった 男を象徴する為か カモフラージュする為かパキスタンの男達は

老若ヒゲを生やしていた ヒゲ無き異教徒がパキスタンを旅するのは

ゲイナイトに男1人遊びに行くようなもの” としてみる輩もいる ということだ

 車窓から建物が多くなり 交通量が増えていく ラホールに近づいている

ラホールが 『La Hole』 と思えて仕方が無い 『ホ♥のトラの穴

そんな風にも思っていた ワガを出発して1時間後 ラホールに到着

街はヒゲの男達でごった返している やはり粉っぽい 皆シャルワールカミース

をまとい 女性の姿は本当に何処にも見当たらない 男達は肉食だからで

あろう体格がよく 全身体毛が濃いと想像できるのは つながった眉毛や

ヒゲでわかる 肉欲が強いだからであろうか、、、、、インドと違った衝撃が

背筋に毛むくじゃらの指がなぞる

 見渡すと我一行の他に外国人は見当たらない 人々の好奇の視線が

我々をベッチャリ舐め回す 我ケツに より一層の力が入る

キレンジャーは飄々と平気な顔をしている 旅の猛者だ

とりあえず宿だ 治安が悪いと聞いただけにバックパックでウロウロして

いるのは危険だ ここに来るまでに宿は『YWCA』 と意見は一致していた

ナガイさんの”ここしか信用できない!”というプレゼンに皆乗ったのだった

勿論自分は異論が無かったが キレンジャーは何処でもいいんじゃなーい

とでも言いそうな気がする イトウさんも 何処でも又平気だと思う 

 YWCAは街の中心地から3キロほど離れていて不便だ 旅にリスクは

付き物だがここは 『ケツと操は(背に腹)はかえられない』 のだ

YWCAまでオートリキシャーでかっ飛ばしてもらい チェックイン

ちなみにWだけど男も泊まれる この当時(’99)日本人がラホールで

泊まるといったらここだった モモレンジャーとキレンジャーは別の棟の

部屋に通され我々3人は5人様のドミトリーに通された YWCAは周りに

柵こそ建ててあるが大男達なら簡単に乗り越えることが出来る高さで

ドミトリーの部屋の扉はヨレヨレで体当たりしたらすぐ開きそうだった 

再び毛むくじゃらの不安が背後から襲う

 旅の嗅覚はベッドにも及ぶ 安宿のベッドにはダニや南京虫が定住している

事もあるので 怪しいベッドは避けるように鼻を利かせるのだった(それでも

刺されることもある) 各々の鼻を信じ ”このベッド!” と決めていく

自分は扉から遠いベッドを素早く選択

 絶対うつぶせでは寝ないようにしよう 固く固くケツ意するのだった

 旅のオマメ

 ボリウッド映画スター…..当時シャールクカーン大人気 通称コニタン(イトウさん命名)小西博之似

 ゲイナイト……ゲイのためのイベント

 トラの穴……漫画タイガーマスクの修行の場所 悪役レスラー養成機関

 YWCA…….Young Women’s Christian Association キリスト教女子青年会

 ダニや南京虫……刺されるともの凄く痒い

 

2011-01-24 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed