パキスタン ラホール2 ラホールの思い出

この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

 YWCAにチェックインしてほどなくして 我々5人一行がテケテケ歩いて

向かう先はマクドナルド(以後マック) 我等がモモレンジャーとキレンジャーは

判らないが我ら3人の男衆は牛肉に餓えていた インドでは牛が神様なので

牛肉を食べることが出来ない(水牛は食べた)世界のマックでさえインドでは

ビーフ100%のパティが無い チキン フィッシュそしてビッグマック同等の

マハラジャバーガーはマトンだった 東南アジアでも肉といったら チキンや

ポークがほとんどで旅に出て以来牛肉は口にしていなかったと思う

 旅人達からラホールに”本物のマクドナルドがある”と聞いていた ”そこでは

ビーフ100%のハンバーガーが食べれる” そう聞いていた それだけで

インドにいたときからパキスタンのマックに思いを馳せていた(ちなみに 日本に

いる時はほとんど行かない この10年で4~5回程だ)

 ラホール到着後 とりあえず宿 とオートリキシャーでYWCAにかっ飛ばして

もらっている途中 マックを発見して 我々5人一行歓喜の声を上げたのだった

募る思いが肉汁のごとくあふれ出す、、、、、

 オートリキシャーを辿った道を反対にナガイさんが地図を広げてナビをしてくれる

我々5人がウロウロするときは ほとんどナガイさんが地図を引っ張り出して

ナビしてくれたものだった 感謝!!(現 10k増)

あっちだ こっちだと地図を確認しながらマック到着 ガラスの扉が綺麗だ

マックの中は広く子供達が遊ぶジャングルジムがある クーラーが効いてて

気持ちがいい 粉っぽい世界から急に原色の色使いの店内に目がチカチカ

する中カウンターに目をやると既にクルー達がこちらに非パキスタン的スマイル

をおくっている 口角を上げこぼれる笑みの歯が まぁ白い! そしてなんと

クルー達の中に女性も混じって一緒に笑顔をおくっている ここパキスタンでは

ありえない光景に思えて驚きが畳み掛ける ここのハンバーガーはビーフ100%

だがクルー達はお金持ち100%のご子息ご令嬢だ しかも美男美女 

モモレンジャーとキレンジャーはクルー達を『カッコいい!!』 とキャーキャー

盛り上がっていた やはり旅の猛者達も女の子なのだ、、、と安心する

英語でオーダーを聞いてくる イトウさんは英語ぱペラペラなので おのずと

先頭を切ってくれる モモレンジャー キレンジャーもオーダーしていく

今だ英語力が中2の冬程度の自分は後に続き 意を決して威厳よく

『ビックマックセット』を指差しオーダー クルーのリーダー格がなにやら声を

上げ それに続き他のクルー達が声を上げる 『青春』 そんな言葉が浮ぶ

くすぐったい思いで静観できないので周りを見渡すと 人がほとんどいない

メガネをかけたシャルワールカミースでは無い服を着た男性”がハンバーガー

をほおばっていた 支払いを済ませ席に着いたのだが お釣りがミョーに少ない

まさかマックでボラれることはないだろうと レシートを確認するとTAXが25%

(たしか、、)増税されていた あまりの高さに少なからずショックを受けたが

”パキスタンで笑顔で接客with女性クルー” という貴重な体験を

付加価値サービス税として処理する

 で 目の前にはビッグマックセット ポテトをつまみ口に放り込む ”ウーン”

と唸るが 冷静に考えれば味は普通 コーラで口直し イソイソとビッグマック

を開けると匂いが立ち上る 昔食べたハンバーガーの匂いとリンクするが

同時にインドで見てきた目がボーッと宙を彷徨っている牛が脳裏を過ぎる

ビッグマックを両手で持って上下してみる 重さが嬉しい ”これこれ!”

と再び歓喜する そしてデワデワと口いっぱいに頬張る ムッシムッシと

頬張る 懐かしい香りが鼻に抜け脳裏からウシが抜ける ウマっ♥♥

 我々5人一行は思い思いのオーダーに満足して声が漏れたりあげたりしていた

ソフトクリームも頂く これは必要経費 我々5人一行はソフトクリームが

大好きでもあった 雑談に花を咲かせ花畑となると外は夕暮れが迫っていた

胃袋が大きくなったせいか 心も大きくなり街の中心地までブラブラする

未だ外でパキスタンの女性を見ることが出来ない中 毛むくじゃらの男達が

こちらをベッチョリ舐めるように見ている 暮れがかるごとに人の目がギラギラ

うかんで見えてくる 再び我ケツに力が入る すっかり陽が落ちると辺りも暗い

街灯はあまり無く 店からこぼれてくる灯りを頼りに歩いているたのだが

急に人が出てくるものだから怖い イワシの群れのようにかたまって歩いていくと

ボワっと明るくともされている一画がある 屋台というかオープンエアな鉄板焼き屋

が軒(のき)は無いけど軒を連ねていた モーター音と客を呼ぶ声が騒々しい

自家発電の黄色いライトに肉の焼ける煙に虫が舞っているのが映る 匂いに

つられ灯りにつられ我々一行もその1つの店に腰を下ろす ベコベコに曲がった

鉄板に肉や内臓っぽいのが焼かれている よく見ると脳みそも焼いている

キャンωマっぽいのも焼かれているし 生でスタンバイされている 我股間が

キュっとする 全部ヒツジのようであった 黄色いライトの下 なんだか判らない

肉片をオーダーし食べるもそこまで旨い! という味の記憶が無い、、というのは

(それより)食べている周りを様々な街頭セールスがウロウロするなか

プラカードのような板に色々な形の『つけヒゲ』をうっている男を見て 思わず

笑ってしまっていたからだ これだけ毛ムクジャラの男達の中でも 毛深く無く

コンプレックスを感じている人がいるのだろうか それとも つけヒゲをした

姿が仮の姿としてイスラムの世界にいるのだろうか、、

どうかこの夜が何事も無く過ぎて行きますように と薄暗い煙の向こうの

つけヒゲを見て思っていた

 旅のオマメ

 クルー…..マックでは店を船に見立ててスタッフ達をクルーと呼んでいる

 メガネをかけた~…..ほとんどの人はお金持ちだ

 様々な街頭セールス…..タバコやガム 玩具や ベルト 延長コード 本当に様々

2011-02-03 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed