インド カルカッタ1 カルカッタへ

  この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

 インドに向けて飛んでいた 飛んでいたと書いて

我が頭の中のメルカトル図法の地図に東南アジアを

くねくねとした線が旅の経路の軌跡を辿る、、、、が

バンコクからインド カルカッタ(現コルカタ)までを アーチ状の

点線で結ぶ ひとまずアジア横断を目指していた 今(2009)気づいた

これって 横断? 今気づいたから これからは”アジア横断はスキップ

したよ、、、”と断りを入れようと思う

で インドに向けて飛んでいた どうやら 成田発バンコク経由

カルカッタ行きのようだった 

 やはり旅のある程度の情報(必要最低限+2~3日の行動)は入れて

おけばスムーズに事は運ぶ 旅のスタイルは色々あれど何とかなると

思うより前もって何とかしようと思うようになっていた

そんなことを書きながら 宿にどうやって行くかも決めていなかった

 飛行機の席の隣に自分とは対照的な日本人青年が座っていた

さっきから一心にガイドブックを熟読している かなりな ”大量に

付箋された”というナビ機能を充実させた角がしっかりしていた

『地球の歩き方』だった ガイドブックもここまで してもらえれば

さぞかし誇らしいだろう 我が旅のガイドといえば 旅人からの

コピーと6年前(1993年or 94度版)の『地球の歩き方』だが

中古と呼ぶにはやぶさかでないような かなり雨風にさらされた

感が否めないという体で『地球の歩き方』というより

”地球をあるけるの?”という感じの本だった 6年前の情報と

今(1999年)とではさほど変わってないだろうと

鼻をフックして括っていた (それでも10年前な時代はゆっくりしていた)

 こういう人(ナビ搭載の人)が隣にいてラッキーだった

隣の爽やかそうな青年に 『どちらまで行くんですか?』

と声をかける 『カルカッタからバラナシ廻って××行って××で

あとは ノリで』 と とてもノリとは思えない明確な答えが返ってくる

やはりラッキーだった 『とりあえずサダルですか?』

きっとこのサラサラヘアーの青年は宿も決めているに違いない

『そうですね サダルのパ○ゴンはジャ○キーが多いって言うし

サルベーショ○アーミーのベッドはノ○が多いって言うしひとまず

××にしようと思ってるんですよ』

YES!

『もしよかったら 道のりシェアしませんか?』 交渉を難なく成功し

宿までの道のりを確保した インドへのビビリはすっかりなくなった

といえばこれまた やぶさかでないけど 心のど真ん中では

インドの映画の煌びやかな衣装の男女が一糸乱れぬダンスで

自分を手招きしている

 そんな やり取りの中をエアインディアは無事着陸した

しかし暗くなった機内は一向に明るくならない アナウンスで

”立つな” とも言う するとスッチー(現C.A)が両手にスプレーを持ち

白い霧状の何かを噴霧させながら優雅に通路を通りすぎていく

機内が霧の摩周湖みたいになる(行った事がないけど)

 何かの儀式だという インドお断りの虫がいたのだという 

ヒンズー教の慣わしだという 憶測は錯綜し結局のところ

消臭剤ではないか、、、、というところに落ち着いた

フラワーシャワーならぬ謎のスプレーシャワーを祝福 歓迎

と とり インドの地を踏む 空港を出ると 判ってはいたけど

夜だった しかしタイで味わった放心状態ではない

こちらには爽やかサラサラヘアー青年がいる

しかしうるさい 外から人々が騒いでいるのだ 鉄格子を

境界として向こうに細い手とギラギラした目がワラワラいて

ワーワー言っている ハンガーで干されているような服の

シルエットから体の肉付きを想像させ 夜でカモフラージュされた

肌にギラギラした血走った目が妙に赤く白い 鉄格子から伸びる手が

カンダタが登る蜘蛛の糸に群がるようにも見える

たぶん白タクかの客引きだと思う いきなりの喧騒がこちらの

テンションを引き締めてくれる 今までの旅のスタンスではインドは

違うのだな と 我がヘインズのヘロヘロになった裾を握る

 空港からプリペイドタクシーを利用しサダルストリートまで行く

ペイをプリしたタクシーだからボラれる心配が無い もう2人シェアを

見つけタクシーを走らせた 

街灯のあまりに力弱いオレンジ色は夜を一層不安にさせる

それでもボンヤリ見える道は今まで以上に広い ヘッドライトで道路の

真ん中で遊ぶ子供達がチラリ見える 街灯の下で背中をオレンジ色に

させた牛が寝ている オートーリキシャーが けたたましい安っぽい音

唸らせてタクシーを追い抜いていく 今思えば タクシーへのせめてもの

反抗だったのだろうか、、、、

 インドについてたった 数十分で心を奪われた インド面白いかも!

インド5千年のうちのたった数ヶ月を過ごしただけだけど 

”自分の観てきたインドはこうだった”ということを 

時にインド民謡のように甘く 時に辛くスパイスを効かせて

書けたら書こう

 旅のオマメ

 サダル….,サダルストリートという安宿街

 オートリキシャー…..三輪バイク リキシャーは人力車のこと

2010-01-31 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed