中国 カイラス巡礼 7 体調が不良になった
この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話
を書いています
『長旅の~ ふらりぶらりをする人は~ 身体が丈夫~ 我思いけり~』
自分の勝手なイメージを詠ってみた
と言っても 身体が丈夫だから長旅が出来るのだろうから あながち
間違ってはいないだろうが 複雑骨折した当の本人にこちらは捻挫
ぐらいにしか思っていないぐらいのベクトルの差が自分の勝手にある
ひげのイトウさんの旅日記の通り イトウさんがカシュガルに着いて
間もなく急に体調を崩してしまった
日中 カシュガルの街をブラブラして宿に帰って来ると トイレから
「かつみさん?」とくぐもった声が聞こえてくる 「どうした?」の
問いにトイレットペーパーをくれ!との事 ペーパーを使い果たし
トイレの中で立ち往生、、、座り往生していたのだという
何かの食べ物に当たって腹痛と下痢の抜きつ抜かれつのデッドヒート
を繰りかえしていたらしかったのだが どうも自分みたいに
おでこに縦の青筋が数本入るような悲壮感が漂ってくるように
見えない、、、たまたまカシュガルで再会した旅仲間とワイワイ
食事している時も皆の箸が伸び次々消えていく料理をイトウさんだけ
ただただお湯をチビチビ飲みながら静観している姿は神に帰依する
チベット僧に見えるのだった、、、そう 「長旅をしている人は
どんなことがあっても割りと平気」という自分の勝手なイメージ
で どうやらイトウさんのおでこに縦の青筋数本や 空腹に
ギリギリと歯軋りする姿を見えないでいた ましてイトウさん
の身体つきはケンシロウが怒髪天を突く一歩前のような ナイスな
身体つきでバックパックの重さが容易に想像でき「とても健康を害する」
とは思えなく顔の50%を占める髭はC.W.ニコルを想像させ
なんだか森と会話出来そうで 「そこらの草を煎じてたちまち治す」
ように思えたからだ
それでもイトウさんの体調はすぐれなかった なのにすぐれない
体調を押して次なる目的地へと行こうとしている
BT(before 旅)お客さんから大量の薬を餞別として貰ったその
中の下痢をした時用の薬をイトウさんに飲んでもらう
痛み止めを打って力投する甲子園球児に見えなくも無い、、
なぜ先を急ぐのかと言うと中国のヴィザの期間が30日しかなく
延長は可能だがチベット圏内だと延長が難しいと旅人達の間で
囁かれていた これからチベット圏に入りカイラス巡礼し
そこを抜けてラサへ行くのにどれだけの日数がかかるのか
解らなかったからだ 満身創痍のまま和製ホール&オーツは
出発する 薬は役に立ったのだろうか、、、
まして自分は役に立つのだろうか、、、まだ自分は中国語で
1~10までと「我是日本人」しか話せないけど、、、。
次の目的地 満身創痍のイトウさんの叫びを聴け「ここをぽっちとな」
旅のオマメ
トイレットペーパー…..中国語で「手紙」と書く
次々消えていく料理….その中のトマト玉子炒めはここカシュガルで初めて食べた 炒めたトマトに溶き玉子をふんわり和えた料理 シンプルながら旨かった(味の素たっぷしだったろうけど、、)
ケンシロウ……北斗の拳 1巻のケンシロウは17歳
C.Wニコル…..小説家 ナチュラリスト 日本国籍 意外に若い時は喧嘩早かったらしい
下痢をした時用の薬…..ロペシン
ヴィザの期間30日……中国に滞在できる日数
ラサ…….チベット圏の一番の都 ダライラマの宮殿がある
我是日本人…..私は日本人なのだー