パキスタン フンザ3 旅の友

この投稿は1999年から2001年までのバックパックを背負って世界を放浪した話を書いてます

旅人が旅先で再会するのは東京で別れた彼氏彼女と出会うより

多いのではなかろうか、、

旅人達が異国の街で偶然の再会 絶叫と人差し指の向こう

の歓喜の笑顔をうらやましく心で指をくわえていた

アウェーの地で同胞と再会する興奮を自分も味わってみたかった 

タイやインドでも数回あったがもっと時間を暖め距離を伸ばしておきたかった

そして自分もその時は来た その人()はハイダーインに泊まっていて

晩飯のときに再会したのだった その人との最初の出会いはインドだった

その時はチロっと会話し本の交換しか しなかった為その人がどんな人で

どんな旅をしているのかはパッと見のアウトラインで推測するしかなく

ただただ華奢な色白の綺麗な人だな としか我がセンサーは感知しなかった

BT(before 旅)世界を旅する女性といったらつばの長い帽子にひざ下までの

ワンピースが似合う兼高かおるさんたいな人のイメージが先行していた為

女性バックパッカーとなるとイマイチ ピンと来なかった それでも

女性バックパッカーはいる 女性だといろんなリスクがあるだろうから

そのリスクを凌駕するこ汚い男勝りの人たちばかりだと思っていたが

いざ旅に出てみると女性バックパッカー達はメイクこそバッチリとは

決めてないが一目見て女性とわかる普通のいでたちの女性ばかりだった

そして一様に清潔感があり 身の回りにチラホラお洒落があったことだ

キレンジャー(本名 キョウコちゃん)も頭がイガグリボーズこそあったが

小奇麗で髪を伸ばせば普通のお嬢さんに違いない、、、、、、、と思う たぶん

パティシエのモモレンジャーも「一撃」Tシャツこそ着ているが(格闘経験ゼロ)

チッコイ華奢なかわいい女性だった  再会した女性も吹けば飛ぶような

線の細さだったが聞けば心はどっしり太い人だった バスの中でチカン

に遭えばそのバスを停車させその輩を引きずり出しビンタを喰らわせたり

アフリカにこれから行くのでもしXXXになったらXXXだからXXX

etc etc ……

1つ1つ零れ落ちる話が非常に重い(現 既婚 お子さんもち)

やはり旅人はタフだ

 またのフンザのある夜 建築中ながら広くて綺麗な我が一行の部屋

に見知らぬ男性2人がモモレンジャーと楽しく談笑していたじっくり直火焼き

されたであろう褐色の肌に白い歯がまぶしい(様に見える)

スポーツジムのインストラクターみたいだと思った

BT(before旅)バックパッカーといえば むさく汚くだらしない そんな

イメージを持っていたが 旅を長くしている人やキャリアを持った人

ほど小奇麗にしている人が多い そしてベッドの回りも整然としている

少なくとも自分の周りには多かった 物が溢れた日本を飛び出して

物があまりない国にいくと物を大事にしていく習慣がつくのか 先天性

のものなのかは判らない 周りの国のパッカーと比べても小奇麗だ

その日本代表が目の前の2人組だった なによりも柑橘系のさわやかさ

を持っている キャプテン翼の 翼君と岬君みたいだとも思った

1人はモっちゃん(持永君)もう1人はマっちゃん(松原君)と呼んだ

またこの2人の会話も深く広い 自分が中央アジアに興味を持っている

とポロリのたまえば モっちゃんが”中国が昔 漢の時代 ”汗血馬“という

血のような汗を流しながら1日千里走る馬がいる という話を耳にした武帝

この汗血馬を得るため西に大遠征をした この馬の生息地がフェルガナ

今のウズベキスタンなんですよ!” とサラリ中央アジアに想いを馳せることを

言う ハイダーインのデザート(カスタード)の事を何気なくフと言えば

そういえば的に ”ラワールピンディーのポピュラーイン前のシュークリーム

は絶品だとか ピンディーやギルギットのソフトクリームよりペシャワール

の とある店の方が美味い”とマっちゃんが日常の旅の小ネタをデザート絡みに

畳み掛けてくれる

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 異国の雑踏に身を任す自分がいる まだまだ旅をしていたい

今まで旅の猛者たちの話を聞くたびに膨らんでいく空想が好奇心を

心地よくくすぐり 行ってみようと夢想する場所が次々浮かんでは

プチンと消えていく、、、

いつ自分は帰るのだろう、、、、これから何処に行くのだろう

このときは どこに行くのかあやふやな毎日で気持ちがふらふらしていた

それが この後のフンザで変わるのだった

 

 

旅のオマメ

本の交換…….旅人の挨拶の次に出てくる言葉が「読み終わった本ありますか?」だ お互いの読み終わった本を交換していく

兼高かおるさん….昔 「兼高かおる世界の旅」旅紀行番組 まだ海外旅行が一般人に浸透していなかった時代に兼高さんが入って来た国をVTRに沿ってこれ見よがしに教えてくれる番組 笑い方がオホホと上品だった 今から35年前あたりの放映

汗血馬….かんけつば 歴史上の名馬 三国志のなかの赤兎馬のイメージとも言われる

武帝……..昔の中国の偉い人

フェルガナ…..中央アジアにある 盆地

ウズベキスタン….旧ソビエトから独立 中央アジアの中で見所が多いところ

ペシャワール……アフガニスタン国境に近い街 後に行った街

ここ数年伊藤さん 永井さん モっちゃん マっちゃん そしてフンザで再会した女性ヨーコちゃんと集まっては旅の話を肴に飲んでいる たっぷり10年間暖めた時間で絶叫と人差し指の向こうの笑顔は旅人のころとほぼ変わらない、、、と思う

   

 

 

 

 

 

 

写真 永井さん

 

 

 

 

 

 

2012-04-05 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed