中国 カイラス巡礼10 バター茶 イトウさんアンサーブログ

 

この投稿は1999年から2001年までをバックパックを背負って世界を放浪した話を書いています

 

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バター茶を皆さんはご存知だろうか?!

バター茶とは 雲南地方のタン茶の茶葉にバター(ヤクという牛から作ったバター)と塩を入れ

「ドンモ」という 筒状の攪拌器で攪拌したお茶のことだ

B.T(before 旅)チベットを特集するテレビを観てはブラウン管の向こう側のチベットに

想いを馳せていた

浜口京子にアニマル浜口というように 徳光和夫に涙というように

チベットの番組に五体投地とバター茶はデフォルトであって バター茶の

ことは以前から知っていた

そのバター茶(もどき)を2013年冬 我が厨房で作ってみた 茶葉は

ウーロン茶葉を使いバターは雪印無塩バターにヒマラヤの岩塩 ミキサーで攪拌

今 目の前(2013 冬)の立ち上る湯気に乗せて過去のさまざまなチベットを

思い出している そして 飲む 不味い、、、、、

 

、、、、

昨日違うトラックに乗り換え我々和製ホール&オーツは格段変わった

こともなく相変わらず我が尻を躍らせるばかりであった

日の出前に出発し 内モモに手を突っ込みゴシゴシするも 冷え切った

体ほ何処も彼処も暖かくならない 暫くすると 日が昇りトラックの窓から

景色の全貌が見えてくる 平地にトラックの轍の道がウネウネ延びるばかりで

取り囲む山々に緑が一片も見当たらない岩山 細かいディテールは置いといて

大まかなアウトラインはほぼ昨日と変わらない、、、

轍の周りに所々地を這うように 勢いと潤いの無い緑が這い蹲り 標高の高さを

ボンヤリだが伺わせる こんな荒涼とした大自然の土地ではあるが ビックリ!

電柱が一定の間隔で立てられている この電柱を辿っていけばラサ(チベットの都)

にも北京(中国の首都)にも行けるのだ、、中国の人海戦術に畏怖の念を抱き あきれもする

暫くトラックは進み 狼煙(のろし)のような煙が上がっているところで停車 トラックの

運ちゃんの仲間が焚き火をしていた ここで野宿していたよう テントというより

商店街の祭りの運営事務みたいなテントをこのあたりの緑のように低くした というような

造りのテント ここで朝飯のようだ お湯を分けてもらいこの旅に日本から持ってきた

インスタントの味噌汁を飲む 暖かい味噌汁が喉を通り 胃がジンワリ温まっていく

トラックの運ちゃんにも日本の食の文化とテクノロジーを知って貰いたかったのだが

大事に使ってきた味噌汁だったので 我々2人だけで頂く 寒さで無口な我々であったが

焚き火と味噌汁で体が温まってくると ヒゲのイトウさんが「放射冷却やな、、」

とポツリ ホウシャレイキャク? 言葉を知らない残念な我がオーツを察してか

放射冷却とは、、とヒゲのホールが教えてくれる なるほど だから こんなに

寒いのかと雲1つ無い空を見上げて思う 放射冷却 なんかの時に言おうとも思う

トラックは進み とある村で昼飯となった

イトウさんが 「チベットや!」とファインダー越しに静かに興奮している

頭の後ろから青い炎がメラメラ立ち昇っている……..ように見えなくも無い

そして とあるチベット人宅に招き入れられた 円形の移動用テント パオだ

中にはお父さんと呼ぶにはやぶさかであるような 無いような推定30~70才の

オッちゃんとその娘なのか孫なのか まさか奥さんなのかムスメさん推定

18~ 23才が居る どのような家族構成なのかは判らない

パオの中は広さ8畳一間ぐらいで中心に暖房 周りにソファ兼ベッドが配置されている

見上げると毛沢東の写真が飾ってある キョロキョロしていると ムスメさんが

飲み物を出してくれた そう!バター茶だ!!

このバター茶に我々は興奮し又一抹の不安も一緒にトラックの粉塵のように舞い起こる

人の味覚はそれぞれだがB.T(before 旅)ブラウン管を通してチベットを旅する日本人達

はバター茶の味を説明しても味を絶賛する人は記憶に無い 飲むより 啜る光景を見ては

ゴクリと喉を鳴らす事は無くとも 興味はあった 期待の興味というより やっぱり↓、、

という興味だ 恐る恐る匂いを嗅いだらやっぱり臭かった、、、という心境に似ている

バター茶を口に湿らすようにゆっくり啜る バターという割には油分は感じなく

バターの香りをいうより獣臭が少々する 塩味が効いているが 全体としては

薄味 茶葉の苦味や渋みも感じない 茶というよりスープに近い

しみじみ頂く 滋養に効くといったていのチビチビした飲み方だ 飲み干すと

次から次に注がれる、、、という前情報もあってゆっくり啜っていたが

もう一杯どうだ?!というオッちゃんの申し出を我々お互いやんわり断り

イトウさんは2人の写真を撮ることに夢中だ 頭の後ろから青い火柱が舞い上がって

、、、、、いる様に見える 自分もポラロイドを持っていたので2人を撮る 出来上がった

写真を渡すとオッちゃんは耳からピーっと蒸気が出て、、、、いるように見え

ムスメさんは はにかんでポっと顔を赤らめ、、、、、、たような気がした

なんだかすっかりこちらも気をよくして ダラムサラで大量買いしたダライラマ

グッズの中から写真を渡す ”ダライラマ” ”ダライラマ”と言っても

オッちゃんは言葉とも呻き声ともとれる声で おでこにその写真をピチャピチャ

叩いていた、、、

この時はまったく気にしていなかったのだが 中国に住むチベット人達はダライラマの

写真を持つことは犯罪だった もし 家にダライラマの写真が毛沢東のように飾ってあったり

持っているのが判れば捕まるらしい そんなことを知らずにムスメさんやオッちゃんに

写真をあげていたアホさ加減に今更ながら自分に腹が立つ

放射冷却といい 中国におけるチベット事情といい自分は知らないことばかりだ、、

バター茶以上に自分はマズイと思う

 

旅のオマメ

徳光和夫に涙…..ここ最近では 徳光にミッツ もある

ミキサーで攪拌……沸騰したお茶を攪拌すると吹き出るので注意してください、、、、

体投地……..全身全霊を投げ出し身(体)口(言葉)意(心)のすべてによって仏法への帰依を示す祈りの仕方 地面で水泳をやっているように見える

中国におけるチベット事情…..チベットの独立運動や反体制運動があるので ダライラマの写真やチベット国旗を持つことまた外国人がFREE TIBET とプリントされたTシャツを着ても犯罪にあたるらしい 外国人は国外退去だが 中国に住むチベット人の受ける罰は政治犯とされる ちなみにチベットは投獄されている政治犯の数は世界屈指

 

 

 

 

 

2013-01-21 | Posted in ISHIKAWA旅日記Comments Closed