旅日記Next Door 3 バリ島②
ここでの話はチョットした旅の話を綴っています、、、。
チャンディダサに着いたはいいが ここが来たかった場所では無い
目的地は更に奥へ行った処にある
バリ島にくる以前 島全土の地図を目でなぞっていたら たまたま気になる場所を見つけた 地図上ではそこへ行くのは1本の道しか無くどうやら周りは鬱蒼とした深い緑でおおわれている様だった
「行ってみよう」 今迄つちかってきた旅のカンであった
スポーツ推薦枠の魂がそこへと突き動かす
ただどうやって行くのか分から無い 運良くタクシーを見つけても車が行けるかどうかも分から無い、、、
とりあえずチャンディダサと言う処まで着たら考えよう と こうして黒い海岸を見ていた
黒い海岸と地図を見ながら思案していると 癖のある英語(Rの発音がキツい)で
話しかけてくる声が背中越しに聞こえる
振り返ると兄ちゃんとおっちゃんの間をとったというような男性が自分に話しかけてくる(以下おっちゃん)
「何処へ行くのか?」と
めんどくさいので「Just Looking」
「ジャランジャラン(散歩)」と
かわしてもおっちゃんは話しかけてくる ただどちらかと言うと 今までのバリ男達のしつこさや何としてもカモろうという卑下た顔では無い
後頭部を掻いて”照れるな〜"がにあいそうだ
おっちゃん曰く「何処へ行くのか?少し離れた処にいいビーチがある」
と言う どうやらバイクタクシーのおっちゃんらしい
ここでもバイクという手があるのか と思い とりあえず「その場所は?」 と
地図を渡すと自分の行こうとしていた場所であった
これは千載一遇のチャンスなのだが 万が一の用心もあった 早朝のゲイのバイクタクシーを思い出し 我がケツが引き締まる
が これも縁と思い 話を聞いていると
その場所に着いたら又夕方迎えに来る とまでいう 往復千円 相場がわから無い ただ他のアジアと比べると割高だ
ここでは旅行者が少ないので売り手市場 交渉もままならない ここで時間を無駄に過ごす方が勿体無かった
おっちゃんを頭から足まで見てもとても男好き というバイブスは伝わってこない 名刺をもらうと漁師だ ダイビングのサポートもしているらしい バイクタクシーは小遣い稼ぎなのだろう
交渉を受諾し早速バイク(原チャリ)にまたがり出発する
バイクは暫くつづら折りになった坂道を登ったり下ったりして一山二山越えて行く
バイクのおっちゃんは峠の走り屋のごとく車をガンガン抜いて行く アジアでのバイク運転はエッジが効いている
公道における優越は
車≒バイク>通行人 であり 歩道はバイクがクラクション鳴らして人がよけて行く中突っ切って行く
この人の良さそうなおっちゃんもハンドルを持つと人格が変わる こち亀の両津の後輩 本多の様だ
バイクはかっ飛ばす
暫く走り右折する 多分ここが地図の一本道だ ここから所々舗装が剥げた悪路
になる 穴をよけながら我々はケツをフリフリ進んで行く
鬱蒼とした緑の中 田んぼが出てきたり 少女(推定10〜12歳)がヨロヨロ運転する原チャリの後ろに子豚を抱えたおっちゃんが乗っていたり 少年(推定8〜10歳)
の運転するバイクは手が届くのも足が届くのもやっとだ
通り過ぎていく風景を見てついつい目が遠くなる アジアンな牧歌的風景だ
緑の中 昨日降った雨で糠るんだ道をソロソロ下っていくと急に景色が開ける
目的の場所はそこにあった
もういい大人(40オーバー)なのでテンションをひけらかすのは恥ずかしい が
思わず声を上げてしまうと バイクのおっちゃんはニタリ顔で「ダロ!」と言っている風だ
小さい入江になっているビーチ(全長3〜400m)はこの辺り黒い海岸が多い何故かココは白い
緩く弧を描いたビーチの両脇は深い緑で囲まれている
バイクのおっちゃん曰く
両脇は海流が強いので気をつけた方がいい と何ともホスピタリティある言葉を残し帰っていった
海の家が5〜6軒連なっている
入江の真ん中辺りのビーチマットを選ぶ 一日200円
マットに寝そべりビールをあおる
強い紫外線が目を細くさせ その視線の先の水平線にいつか見たカリブを思いだす
ビールをあおる 目を閉じても日の光はまぶたを通しても十分わかる
肌を焦がし 心を焦がす場所が また
ここに1つ
この場所は
教えな〜い(ローラ風で)
まだ 暫く旅はしそうだ
旅のオマケ
旅をすると手紙を書く
ハガキにも旅をさせたいのだ
、、、バリ島③に続く、、、